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【最新】介護福祉士国家試験の「パート合格制度」とは? 受験生が知るべき仕組みと活用法

オレンジハートスクール

第38回国家試験から、新しく「パート合格制度(受験免除)」が本格的にスタートしました。

この制度を一言でいうと、「もし総合点で落ちてしまっても、クリアできた科目グループ(パート)があれば、翌年・翌々年の試験ではそのパートの受験が免除される」という、受験生にとって非常に心強い仕組みです。

「働きながら全13科目を勉強するのは、正直しんどい……」
「もし1科目でも0点を取ったら、また最初からやり直しなのかな……」

仕事や家事で忙しい毎日の中で、「一発合格しなきゃダメ」という
これまでのプレッシャーから、一気に解放されるチャンスです!

この記事では、受験生本人の目線に立って、以下のポイントを分かりやすく解説します。

  • 3分で分かる!「パート合格制度」の基本
  • 試験は3つのパートに分かれる!A・B・Cパートの科目一覧と特徴
  • パート合格制度を上手く使いこなす「3つのコツ」
  • ガッカリしないために!
    受験生が絶対に注意すべき4つのポイント など

制度の仕組みを正しく理解して、賢く最短で「介護福祉士」の資格を勝ち取りましょう!

(参考)(公)社会福祉振興・試験センターHP

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改めて、「パート合格(合格パートの受験免除)」とは、介護福祉士国家試験の全13科目を3つのパート(Aパート、Bパート、Cパート)に分け、そのパートごとに合否を判定する新しい仕組みです。

総合得点で不合格となった場合でも、全3つに分割された試験パートのうち、一定の合格基準を満たしたパートについては翌年・翌々年までの最大2年間、そのパートの受験を免除(パート合格)できる制度です。
「万が一のための保険」と理解しましょう。

イメージ図(例)
(パート合格制度を利用して、3ヵ年計画で合格する計画)

以下の方は全パート受験となります。

  • 初めて受験する方
  • 第38回試験で合格したパートがなかった方
  • 前回の受験が第37回(2025年1月実施)以前の方

従来の介護福祉士試験制度との違い

新旧制度の主な違いは、次の表のとおりです。

比較項目従来の試験制度新しいパート合格制度
受験方式全13科目を一度に受験13科目を3つのパートに分割して受験
合否判定全科目で基準を満たして一括で合否判定パートごとに合否を判定
不合格の場合全科目を再受験不合格だったパートのみ再受験

これまでの介護福祉士国家試験は、いわば「一発勝負」。
合格するには、次の2つの条件を同時に満たす必要がありました。

・総得点が合格基準(例年6割程度)に達していること

・全13科目群のすべてで得点があること

特に2つ目の条件が厳しく、「得意科目で高得点を取っても、苦手な1科目が0点だったために不合格になった」という声も少なくありません。

一度不合格になると、翌年は全科目を再受験しなければならず、その負担は大きく、仕事や家庭と勉強を両立する方や外国人受験者にとって高い壁となっていました。

こうした状況と介護業界の深刻な人材不足を背景に、厚生労働省は制度の見直しに着手。
専門性を維持しつつ、より多くの人が挑戦しやすい「パート合格制度」の導入を決定しました。

合否の判断と合格基準

(1)全パート受験した者

①  次のア、イの条件を満たした者を合格者とする。
②  ア、イの条件を満たさない者でも、次のウの条件によりパートごとの判定を行ない、すべてのパートごとの合格基準を満たした者(パート合格の有効期限内の者に限る。)を合格者とする。

ア  問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数(以下、合格基準点という。)以上の得点の者。

イ  アを満たした者のうち、以下の11試験科目群すべてにおいて得点があった者。
①人間の尊厳と自立、介護の基本  ②社会の理解  ③人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術  ④生活支援技術  ⑤こころとからだのしくみ  ⑥発達と老化の理解  ⑦認知症の理解  ⑧障害の理解  ⑨医療的ケア  ⑩介護過程  ⑪総合問題
なお、配点は、1問1点の125点満点である。

ウ  次のパート別内訳表のすべてのパートを受験した全受験者の、各パートの平均得点の比率を用いて、全体の合格基準点を按分して得られる各パートの点数以上を得点し、かつ、当該パートを構成する試験科目群すべてにおいて得点があった者。

(2)一部のパートのみ受験した者

次により、パート別内訳表のうち、受験したパートごとの判定を行ない、すべてのパートごとの合格基準を満たした者(パート合格の有効期限内の者に限る。)を合格者とする。

すべてのパートを受験した全受験者の、各パートの平均得点の比率を用いて、全体の合格基準点を按分して得られる各パートの点数以上を得点し、かつ、当該パートごとを構成する試験科目群すべてにおいて得点があった者。

(注意1)  配点は、1問1点でAパートは60点、Bパートは45点、Cパートは20点の125点満点である。

(注意2)  パート合格は、パート合格した試験の翌々年まで有効である。

(注意3)  不合格となった者についても、(1)②ウによりパートごとの判定を行なう。

(注意4)  (1)②及び(2)については、第39回介護福祉士国家試験から適用する。

【Aパート】基礎と制度を固めるパート(6科目・60問)

科目出題数領域
人間の尊厳と自立2問人間と社会
介護の基本10問介護
社会の理解12問人間と社会
人間関係とコミュニケーション4問人間と社会
コミュニケーション技術6問介護
生活支援技術26問介護
合計60問

グループの特徴と対策:
合計60問、介護の「土台」となる法律や制度、専門職としての心がまえを問われるグループです。

特に「社会の理解」は、社会保険制度や介護保険制度、生活保護制度など暗記中心の硬い内容が多く、受験生が苦手意識を持ちやすい鬼門です。

一方で「人間関係とコミュニケーション」などは常識的な感覚で解ける問題も多いため、ここで確実に得点を稼ぎ、グループ全体の平均点を引き上げるのが戦略となります。

【Bパート】現場の技術と体の仕組みパート(5科目・45問)

科目出題数領域
こころとからだのしくみ12問こころとからだのしくみ
発達と老化の理解8問こころとからだのしくみ
認知症の理解10問こころとからだのしくみ
障害の理解10問こころとからだのしくみ
医療的ケア5問医療的ケア
合計45問

このグループの特徴と対策:
実際の介護現場で役立つ実務知識や、人間の体のメカニズムに関するグループです。

普段から介護の仕事をしている人にとっては「あ、これ現場でいつもやっていることだ!」とイメージしやすい問題が多いのが特徴です。

現場経験が長い人ほど有利になりやすいパートですが、「医療的ケア」や「こころとからだのしくみ」の医療的な知識は、正しい専門用語で覚え直す必要があります。

【Cパート】専門的な理解を深めるパート(2科目・20問)

科目出題数領域
介護過程8問介護
総合問題12問全領域
合計20問

このグループの特徴と対策:
総合問題は1事例につき3問出題、より実務の専門的なアプローチや対応・制度の理解を問われるグループです。

わずか2科目しかありませんが、現代の介護現場では絶対に欠かせない重要テーマが凝縮されています。科目数が少ないぶん、1つのミスが命取りになりやすいのが特徴です。

① 基本は「一発合格」を狙う(最初からあきらめない)

パート合格はあくまで「万が一のための保険」です。最初から「今年はAパートだけ勉強しよう」と絞り込むのはおすすめしません。

なぜなら、試験の難易度は毎年変わるからです。

「今年はBパートの問題がすごく簡単だったのに、ハナから捨てていたせいでチャンスを逃した…」となっては目も当てられません。

まずは全科目一通り勉強し、全体での合格を第一目標にしましょう。

② 仕事が忙しい方は「2ヵ年計画」で割り切る

「夜勤が多くてどうしても勉強時間が足りない」「子育てと仕事の両立で、全科目を網羅するのは物理的に無理!」という方は、あえて【2カ年計画】に切り替えるのが非常に有効です。

1年目:比較的得意な「Bパート」と、科目数の少ない「Cパート」の勉強に全集中し、この2つのパート合格を確実にストックする。

2年目:免除されたB・Cをパスし、苦手な法律・制度系の「Aパート」だけに絞ってじっくり対策する。このように、勉強の総量を分散させることで、挫折せずに合格を目指せます。

③ 「0点科目」を取らないための「薄く広い」対策

パート合格を勝ち取るための絶対条件は、「そのパート内のすべての科目で1点以上取ること」です。

例えば、Bパートの4科目が満点近く取れていても、1科目だけ「0点」があると、Bパート全体が不合格(免除なし)になってしまいます。

深くマニアックな勉強をする必要はありません。

それよりも、すべての科目の「基本中の基本」だけは落とさないよう、過去問を中心に薄く広く知識を仕込んでおくことが、パート合格を確実にする最大のコツです。

後から「知らなかった!」と後悔しやすいリアルなデメリットやルールを教えます。

① 受験料は安くならない(最重要)

免除されて受ける科目数が減っても、受験手数料(20,510円)は全科目受ける人と同じ金額がかかります。

② 有効期限は「2年・2回」まで

パート合格の貯金が使えるのは、翌年と翌々年まで。3年経つと消滅します。

③ 「パート内で0点科目」があるとそのパート合格はできない

そのパート内の平均点が高くても、パート内で0点科目(無得点)があると、そのパートは不合格になります。
例えば、Bパートで「医療的ケア」が0点だった場合、Bパートは不合格となります。

④ 過去の不合格はリセットできない

第37回(2025年1月)以前に落ちてしまった試験の結果は、この制度の対象外です。

Q
Q. 自分が「パート合格」したかどうかは、どうやって分かりますか?

A. 合格発表後に届く通知書で確認できます。
国家試験の合否通知書に、総合判定の結果(不合格)とともに、パートごとの合否(Aパート:合格、Bパート:不合格など)が明確に記載されます。免除を申請する際に必要となるため、通知書は大切に保管しておきましょう。

Q
Q. パート合格を持っている場合、次回の申し込み手続きはどう変わりますか?

A. 受験申込時に「免除申請」を行う必要があります。
次回の受験申込書を提出する際、過去に取得したパート合格の情報を記入し、証明書類(通知書など)を添えて手続きをします。自動的に免除されるわけではないため、申し込み時の書類の書き漏らしに注意してください。

Q
Q. 実技試験の免除(実務者研修修了など)と、パート合格は併用できますか?

A. はい、併用可能です。
「実務者研修」などを修了して実技試験が免除されている方でも、筆記試験の中でパート合格制度を利用することができます。それぞれの免除ルールが組み合わさることで、さらに有利に試験を進められます。

Q
Q. パート合格しているのに、あえて「全科目を再受験」することは可能ですか?

A. 可能です。ただし、過去のパート合格実績は上書きされる可能性があります。
「今年は調子がいいから、もう一度全部受けて総合得点での合格を狙いたい」という場合は全科目受験を選べます。しかし、再受験したパートが基準点に届かなかったり、0点を取ってしまったりした場合、せっかくのパート合格実績が無効になるリスクがあるため、慎重に選択しましょう。

Q
Q. 制度が始まる前(第37回試験以前)に、ある特定の科目グループだけ高得点だったのですが、免除になりますか?

A. 残念ながら免除にはなりません。
パート合格制度は、第38回(2026年1月実施)の試験結果から適用がスタートします。それ以前の試験でどれだけ高い点数を取っていても、過去のデータを遡ってパート合格として扱うことはできませんのでご注意ください。

今回は、介護福祉士国家試験の新ルールである「パート合格制度」の仕組みや注意点、そして受験生ならではの活用コツについて解説しました。

最後にもう一度、大切なポイントをおさらいしておきましょう。

【パート合格制度のポイント】

・ 試験はA・B・Cの3つのパートに分かれている
・ パート合格の有効期限は翌年・翌々年までの「2年間」
・ 受験科目数が減っても受験手数料は安くならない(一律20,510円)
・ パート内でも「1科目でも0点(無得点)」があると免除の対象外になる

パート合格制度は、働きながら合格を目指す皆さんにとって、精神的な負担を大きく減らしてくれる「最高の保険」です。

もちろん、最初から諦める必要はありません。まずは一発合格を目指して全科目を広く浅く勉強するのが王道です。しかし、万が一のときでも「積み上げた努力がムダにならない」という仕組みがあるだけで、試験当日の緊張感もグッと和らぐはずです。

合格に近道はありません。
しかし、積み上げた努力は絶対ムダにはなりません。

仕事との両立は大変ですが、この新制度を味方につけて、あなたのペースで確実に「介護福祉士」への道を歩んでいきましょう。応援しています!

川口 敏男(記事の執筆者)
川口 敏男(記事の執筆者)
福祉系資格のオレンジハートスクール代表
Profile
川口敏男(かわぐち としお) と申します。  福祉の現場で働きながら、福祉系の国家資格を取得しました。  現在は、福祉系の国家資格に関する情報を日々配信しています!    【合格資格】 「社会福祉士」「介護福祉士」 「精神保健福祉士」 「ケアマネジャー」
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